タグ:アクティブファンド

 皆さんこんにちは‼
 今日は結構前に紹介した投資信託を実際に買うときのポイントや選び方について紹介したいと思います。投資信託の特徴は何といっても値動きを気にしなくといいことと、100円単位の購入ができ、積み立て投資に向くことです。さらに、長期投資によって複利の力を最大限に生かせます

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 私は現在投資信託の他にも、日本株式や上場型投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)にも投資していますが、これらの商品は証券取引所が開いている平日の9時から15時は絶えず価格が変動していてどうしても値動きが気になってしまいます。しかし、投資信託は1日ごとに基準価格が変わるため、1日に何度も値動きを気にする必要がありません。また、小額から購入できるため、資金が少ない投資初心者にとっては小額から分散投資が可能になります

 さて、それでは私が投資信託を購入するうえで意識しているポイントを整理していきたいと思います。

(ポイント)
①申込手数料がタダの「ノーロード」のファンドを探す
②信託報酬が安いファンドを探す
③分配金は要注意
④純資産総額が大きいファンド+毎年徐々に増加しているファンドを選ぶ
⑤トータルリターン、シャープレシオが大きいファンドを選ぶ

(解説)
 それでは、それぞれのポイントについて具体的に見ていきましょう!

申込手数料がタダの「ノーロード」のファンドを探す
 投資信託には申込手数料が存在します。これは、購入する際にかかる手数料で、基準価格の何%という形で表されます。申込手数料が大きくなればなるほど、購入のために余分な費用を払っていることになります

 そこで、投資信託を購入するときは申込手数料が無料の「ノーロード」のファンドを探すことをお勧めします。証券会社のファンド検索画面で「ノーロード」で絞込検索ができるので活用してください

信託報酬が安いファンドを探す
 信託報酬は、管理手数料とも呼ばれます。投資信託の運用会社に支払われる管理料のようなもので、投資信託を保有している間ずっとかかる費用なので申込手数料よりも重視すべきポイントです

 大抵は、純資産総額の何%という書き方をされていますが、要するに自分が投資している金額の何%かが毎年自動的に引き落とされていることになります。

 インデックスファンドの信託報酬は0.15~0.2など比較的低いですが、アクティブファンドはより高いリターンのために運用コストがかかることから1~2%の高い信託報酬がかかります。

 例えば、年のトータルリターンが1%なのに2%の信託居報酬を払っているとしたら、
それは1年間で1%自分の資産が減少したことになります。ここからも信託報酬の重要性が分かると思います。

 最初はなるべく信託報酬の安いインデックスファンドを選ぶことをお勧めします

③分配金は要注意
 投資信託の中には、一定の期間ごとに分配金を出すファンドがあります。この分配金は受け取ってもいいですし、再投資することもできます。一定期間ごとにお金がもらえるので一見するとお得に見えます。

 しかし、この分配金はファンドの運用によって生まれた売却益や配当、利息及びファンドの運用元本から支払われるため、分配金の支払い後には基準価格が下がります。そのため、一般に分配金を出すファンドの基準価格は上がりにくいです。

 そこで、分配金を出すファンドでは「分配金込の基準価格」がきちんと増加しているかをチェックしましょう。

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    (赤い線が分配金込の基準価格。黄色線(基準価格)よりも高いことが分かる)

④純資産総額が大きいファンド+毎年徐々に増加しているファンドを選ぶ
 投資信託の純資産総額はそのファンドがどれだけのお金を投資家から集めているかを表します。ファンドの中でも数億円から数千憶円までかなりの幅があります。

 私がおススメするのは純資産総額が数百憶円以上のファンドで、純資産総額が増え続けているファンドです

 ファンドの純資産総額が大きいということは分散投資によってリスクを分散できます。さらに、投資信託は解約者に支払うために一定の金額を準備しておかねばなりません。

 小さなファンドはこの準備金のために実際に投資運用されている金額が純資産総額に比べて小さくなってしまいますが、大きなファンドでは純資産総額が大きいためにその心配はありません。

 また、純資産総額が増え続けているということは投資家からお金がファンドに流入し続けていることを表します。資金が増え続ければより分散投資の恩恵を受けられますし、投資によるリターンが増えることが期待できます

 また、資金が流入し続けているファンドは投資家に期待されている優良なファンドである可能性が当高いです。
 
⑤トータルリターン、シャープレシオが大きいファンドを選ぶ
 投資信託に投資する以上、当然リターン(利益)が出なければ話になりません。「トータルリターン」と「シャープレシオ」はファンドがどれくらいのリターンを上げているか評価する指標です。この値が高ければ高いほどリターンを上げている良いファンドということになります。

・トータルリターン
 トートルリターンは一定期間中に基準価格が何%上昇(減少)したかを表す指標です。1か月、3か月、6か月、1年、2年、、、というように期間ごとに表示されています。

 気を付けるべきことは、投資信託は長期投資での資産の成長を目指す金融商品ですトータルリターンを見るときは、1から6か月などの短い期間の値を見るのではなく、3年から10年の値をみて長期的にファンドが成果をあげているかを確認しましょう

 短期のトータルリターンはその時の世界経済のマクロ要因等によってマイナスになることもあります。長期的にみてファンドが成長しているかどうかをチェックしましょう。

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      (「ひふみプラス」のトータルリターン)


・シャープレシオ
 投資とは、リスクをとってリターンをねらうことです。リスクをとるからには当然リターンが無ければ割に合いません。

 シャープレシオはファンドがリスクに見合ったリターンを上げているかを示す指標です。この値が高い方が、リスクに見合ったリターンを得ていることになります

 せっかく投資という形でリスクをとるのですから、シャープレシオが高い(=リスクに見合ったリターンをとっている)ファンドを選ぶことをお勧めします。

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      (「ひふみプラス」のシャープレシオ)

  
 いかがでしたか?投資信託には「申込手数料」や「信託報酬」など聞きなれない言葉がたくさんありますが、意味が分かってしまえば簡単だと思います。

 ここで紹介したのは私が重視しているポイントです。人によっては分配金重視の方や短期のトータルリターンを重視する人もいるでしょう。自身の投資方針や経験、投資できる資産額に応じて重視するポイントを変えることが重要だと思います

 この記事で、皆さんの投資信託に対する理解が深まってもらえれば幸いです‼

(私の保有銘柄)

 一応気になる方もいるかと思うので、参考までに僕の保有銘柄を載せておきます。
・ひふみプラス(バランス型):312,833円
・フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(米国債券):94,611円
・楽天・全米株式インデックスファンド(米国株式):149,824円
・eMAXIS Slim米国株式(S&P500)(米国株式):149,187円

(※投資は自己責任でお願いします。本ブログは特定の金融商品や特定銘柄の購入を促す目的はありません。本ブログを参考にして発生したいかなる損失についても運営者は責任を負いません。



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 学校生活、会社生活が始まりましたね。最近は急に熱くなってきて早くも初夏の訪れを感じますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?僕はというと、トランプ発言のせいでGW早々荒れ模様な相場で四苦八苦してます。(ダウが下落してる隙にさらに米国株式投資信託を購入しましたが、吉と出るか凶と出るか)
 今日は前回に引き続いて投資信託の説明です。今日は、アクティブとインデックスという2つの大きな投資信託の種類を説明したいと思います。


(ファンドの種類)
 どんなモノにも種類があるように投資信託にも多くの種類があります。分類の仕方としては、「投資先の商品」による分類と「運用方針」による分類があります。前者は、日本株式や外国債券など、どの金融商品に投資しているかで分類します。後者は、そのファンドがどのような運用方針で運用されているかで分類します。今回は、後者の運用方針による分類によるアクティブファンドとインデックスファンドの違いを説明します。

(インデックスファンド)
 投資信託のオーソドックスな運用方針はインデックスです。インデックスファンドはインデックスに連動した運用成績を目指して運用されるファンドです。

 では、インデックスとは何か?インデックスは日経平均株価やダウ平均株価、S&P500などの株価指数のことを指します。つまり、インデックスファンドはこれらの株式指数に連動するように運用されるファンドということになります。

 なので、日経平均株価が上昇すればファンドの基準価格も上がりますし、逆もしかりです。そのため、インデックスファンドでは株価指標の上昇とファンドのリターンが似た値を示します。株価指標が1年間で10%上昇すれば、ファンドの1年あたりのリターンもだいたい10%になります。

(S&P500(米国株式の指標):1年)
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(S&P500に連動するインデックスファンドの基準価格:1年)
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 こう見ると、インデックスファンドがいかに株価指標に連動しているかが分かると思います。インデックスファンドが長期運用に向くのは、長期間保有することで経済発展の恩恵を受けることができるからです。その国の経済発展に伴って資産の長期的な資産成長が期待できるのです。


(アクティブファンド)
 インデックスファンドに対して、アクティブファンドはその名前の通り積極的な運用によってインデックス以上のリターンを狙う運用方針です。つまり、インデックスが1年で10%上昇した時に、10%以上のリターンを得られるように運用されるのがアクティブファンドです。

 アクティブ運用のために、ファンドを管理するファンドマネージャーは大きな成長が期待される銘柄を選定して集中投資します。そのため、アクティブファンドはインデックスファンドに比べて組入銘柄数が少なくなります(分散投資の観点からはやや不安定となります)。

 また、成長銘柄を見極めるための情報収集等でコストがかかるため、信託報酬というコストがインデックスファンドに比べて高くなります。その代わり、優秀なファンドマネージャーが運用するアクティブファンドはインデックスファンドのリターン(利益)を大きく上回ります。

 とはいえ、インデックスファンドに比べてリスクも大きくなるため、購入する比率はインデックスファンドに比べて少なくするのが無難です。また、流動的な市場で絶えずアクティブ運用することは困難で実際にアクティブ運用ができているファンドは全体の40%と言われています。

(MSCI ACファーイースト(アジア株の株価指標):2004-2019)
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  青線で2004年から2019年で2.3倍になったことが分かる。

(MSCI ACファーイーストに対するアクティブファンド:2004-2019)
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 2004年が1万円台だったのが2019年は5万円台に到達したことが分かります。つまり上のインデックスに対して2倍以上のリターンを実現していることが分かります。このファンドはアメリカの大手投資銀行のJP.モルガンが運用しています。このように、アクティブファンドはどの企業の誰が運用しているかが重要なポイントになります。

 インデックスファンドとアクティブファンドの違いが分かってもらえましたか?この違いは投資信託を選ぶうえで重要なポイントになります。

 投資に回せる金額が少ない最初のころはインデックスファンドに投資することをお勧めします。余裕が出てきたらアクティブファンドを一部組み込んでみるのもいいでしょう。アクティブファンドはあくまで補助的な位置に置くのがいいと個人的には考えています。

 最近、東大で投資の話ばかりしていたら結構興味を持ってくれる人が多くてうれしいです。今後も金融商品についての分かりやすい説明をしていきたいと思うので、是非読んでみてください‼

(参考:内藤忍「資産設計塾」第4版、2015、自由国民社)

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