皆さんこんにちは‼
 今日は久しぶりの金融リテラシーのコーナーです。最近はサークルや教習所が忙しくてなかなか金融リテラシーについては更新できていませんでした。すいませんOrz

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 今日はフランスの経済学者トマ・ピケティが「21世紀の資本」という著作で紹介したある不等式について紹介します。
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                             (トマ・ピケティ)

 この式は経済学においては非常に単純な式で、2つの変数と1つの不等号からなります。

『r:資本収益率 (利潤、利子、配当など資本による収入)
 g:経済成長率 (賃金収入)
 において、、、、

       r>g が成り立つ                      』
                                     というものです。

 ピケティが過去200年間のデータを分析したところ、r:資本収益率が平均で年5%程度であるのに対し、g:経済成長率は1-2%の範囲で収まっていることが明らかになりました

 つまり、資本によって得られる富のほうが、労働によって得られる富より早く蓄積されるため、資本をより多く持つ人(資本家)のほうがより裕福になりやすいということを表しています。

 ピケティはこのことから、経済格差が拡大していく背景には「r>g」の関係があることを明らかにしました。

(投資したほうが儲かる)

 私がこの式から言いたいのは「資本主義をやめて社会主義にし、富の再配分を徹底しろ!!」ということではありません。

 私が言いたいのは「資本主義のシステムを理解し、そこからお金を得るすべを知る必要がある」ということです。つまり、投資を勉強し、実践しろということです。

 資本主義社会においては、資本収益率(=投資における収益)のほうが賃金よりも増加のスピードが速いことはピケティが示しました。実際、投資信託の平均年利回りは長期的に見れば5~10%です

 ここから、資本主義社会においてよりお金を得ようと思ったら、投資をするのが効率的ということになります。

(若い時から投資について学ぶ意義)
 もちろん、投資を始めたからといってすぐに投資収益だけで生活できるわけではありません。年5%の利回りで生活しようとしたら数千万から1億の元本が必要でしょう。
 
 私も投資で生活しようと思って投資や金融を勉強しているわけではありません。ただ、実際に投資を始めようと思ったときに投資に関する知識やスキル、経験がないことは大きな不利益になります

 若い時から投資を始めるメリットはいくつかあります。
①投資をする上でのメンタルができる
 投資をするためには専用のメンタルが必要です。投資をしていると絶えず自身の資産は増減します。時に含み損を抱えることもあります。市場から退場せずに投資を長く継続するためには、投資用のマインドセットが必要です

 これは、含み損に絶える忍耐であったり、自分が決めた投資ルールに従って損切りを必ずするといった自制心も含みます。

 これらの投資用のマインドセットは一朝一夕に身につくものではありません。相場に触れ続けることによって徐々に身につくものです
 
 かく言う自分も半年前に投資を始めた当初は、値動きが気になって日中に何度も証券口座のアプリを開いて値動きを観察しないと気が済みませんでした。
 
 それが今では、徐々にではありますが、値動きを確認せずとも大丈夫な平常心を獲得することができています。

②セーフネットがある
 若い時は、実家暮らしをしていたり親に経済力があったりとセーフネットが充実しています。もちろん、お金を借りて投資をするなど論外ですが、仮に投資で自分の資産の多くを失ってしまっても頼れる経済的支柱(親など)がいることはとても大きいです。

 社会人になり家族を持つと、自分の経済状況に責任を持たなければならないのに対し、失敗しても大丈夫という安心感をもって投資をできる環境は若い時の特権です。

③投資をしている期間が長くなる(複利の力の最大化)
 以前の回で「複利」の力につて紹介したと思います。皆さん既にご存知の通り、複利の効果は運用年数が長くなればなるほど高まります

 もちろん最小の頃は数十万円から多くて100万円単位で運用することになるので、そのまで大きな恩恵はありません。

 しかし、徐々に積み立てて元本が大きくなるにつれて、また、社会人になり投資に回せる金額が大きくなるにつれて、複利の力はどんどん大きくなっていきます

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④リスクをとることを恐れない人間になる

 確かに、人間はリスクを冒すのを恐れる生き物です。私も元々はそうでした。

 しかし、リスクとリターンには相関があるのです。リスクをとってチャレンジしなければわずかなリターンに甘んじて一生を終えることになるでしょう

 これはなにも投資に限った話ではないでしょう。フラれるかも思って告白しなければ好きな人とは付き合えないでしょうし、失敗を恐れて何のプロジェクトも企画できなければ会社での昇進もないでしょう。

 リスクを覚悟してチャレンジしてみると意外と自分が思っていたほどリスクが大きくなったということもよくあります。さらに、リスクをとってチャレンジし成功した経験はさらに新しいチャンスにチャレンジする勇気をくれます

 例えば、スタンフォード大学の学際的プログラムであるDスクール(ハッソ・プラットナー・デザイン研究所)では、大きな見返り(リターン)を得るために相当のリスクをとることを重視しています

 若い時からリスクをとってチャレンジすることに親しみ、なんなら失敗を経験し、そこから学ぶことは人生全体にとってとても有意義な経験となります。投資はその1つのきっかけになると私は思います。



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