前回の投稿で資本主義と金融について簡単に説明した。今回は前回の最後に告知した通り「複利」について説明しようと思う。

(利子を取ろう)
 金融はお金の余っている人がお金を借りたい人に貸し付けるって説明したけど、貸し付けるからにはそのお返しが欲しいよね。それが利子だ。例えば、僕らが銀行にお金を預けると一定の期間おきに利息が支払われる(銀行は金利が低いから預金の1万分の1とかだけどね笑)。

 同じように、金融を通じて誰かにお金を貸し付けた時も利子がもらえる。これこそが前回話した投資家の利益ってことになる。つまり、余ったお金(資本)を借りたい人に貸し付けることで利子(利益)をもらうんだ。

 この利子を受け取るときに「複利」の考え方が重要になってくる。

(複利の力)
 今、僕が100万円を年利5%の利子率で誰かに貸し付けたとする。すると、僕は1年後に5万円を受け取ることになる。では1年後はどうなるかというと、また1年後に5万円を受け取るのか?実はそうじゃない。1年目に貸し付けた元金は100万円だったけど、2年目に貸し付けるのは105万円だ。

 つまり、元金が5万円増加してる。そして、2年目にはこの5万円にも5%の利子率がかかる。2年目が終わった時に僕が受け取る利子は105万円×0.05=5.25万円になる。1年目の時より受け取る利子の額が大きくなったよね。この調子でどんどん元金が大きくなっていくから、受け取る利子もどんどん大きくなる。
 3年目には5.51万円
 4年目には6.08万円
 5年目には6.38万円
 6年目には6.7万円
 (略)
 10年目には8.14万円(小数点3以下四捨五入)
 100万円を年利5%で10年間複利運用すると、10年後には1628900≒160万円になる。
 
 つまり、60万円分お金が増えたことになる。最初に貸し付けたお金が1000万円だったら600万円お金が増えることになる。どう、すごいでしょ?これが「複利」の力なんだ。

 複利とは、利子を元金に組み込んで連続的に運用することなんだ。こうすることで、次の年には前年の利子にも利子率がかかるから利子が大きくなる。大きくなった利子がまた元金に組み込まれるから、その次の年の利子はまた大きくなる。これの繰り返しってわけ。

(複利を味方につける)
 複利のすごさは分かってくれたよね。ここで重要なのが、複利を味方につけるってこと。実は複利は借金にも使われてる。つまり車や家のローンとか。契約内容にもよるけど、ローンで複利を敵に回すってことは自分が払うお金が増えるってことだ。だから、複利を自分の味方につけるってことがとても重要ってことは大事な金融リテラシーなんだ。

 さで、今度はどうやって複利でお金を増やすのか?その方法が気になるよね。実は世の中にはそんなにお金を持っていなくても複利運用でお金を増やせる仕組みがいっぱいあるんだ。次回はそんな仕組みを具体的に紹介していきたいと思う‼

(参考:内藤忍「資産設計塾」第4版、2015、自由国民社)

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